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大分うにファームとは

 

地球温暖化などが原因で増えすぎたウニによって、海の森である藻場が食い荒らされる磯焼け問題。藻場は沿岸の一次生産の場であり、生態学的にも水産上も、有用な魚介類やその他の多様な生物にとって不可欠な生息場です。大分県の海の厄介者となったムラサキウニを価値のある商品に変え、地域経済、漁業者支援、環境保護を一石三鳥でかなえる循環型ビジネスを展開します。

水産庁発行の「磯焼け対策ガイドライン」によると、長年、磯焼け研究や対策が施されてきましたが、全体的な藻場回復には至っておらず、2013年水産庁調査では、ほぼ全国の沿岸で藻場の衰退が認められています。問題解決に進まない理由には、急速な沿岸環境悪化、回復手法選択の誤り、漁業担い手減少、取り組み体制の不備、除去したウニの用途などが挙げられております。

磯焼けのウニを駆除せず放置しておくことは、海の生物多様性が崩れ、海洋資源に依存する漁業者の生活に悪影響を与えます。しかしウニ駆除には、潜水士の人件費など多大な費用がかかるので磯焼け問題解消は容易ではありません。

大分うにファームは、駆除対象のウニを定期的に漁業者から買い取り、研究開発を重ね確立させたウニ畜養専用飼料と陸上畜養技術を駆使し、約10週間の飼育期間で、地元特産品となる畜養ムラサキウニを生産・販売します。天然漁獲量が減る今日、漁業者が従来漁獲の対象としていなかった磯焼けウニを買い取ることで、漁業者へ新たな収入源を創出し、同時に磯焼け解消に向けたウニ駆除を促進します。

商品となった畜養ウニは、大分県内の温泉旅館やその他飲食店向けの販売から開始し、ブランド力と知名度向上に注力。中長期的には首都圏向けの販売、大分空港への好アクセスな立地条件を活用し、ウニ市場が急成長する海外市場をも視野に入れて販路戦略を進めています。

国産ウニ漁獲量は、過去20年で半減し供給の多くを海外からの輸入品に依存しています。また海外での日本食、寿司ブームにより、ウニ市場は世界的に拡大傾向にあります。大分県で磯焼けウニを活用した畜養事業を行うことは、環境保護活動を行いながら地元漁業者、旅館やレストランなどの観光業界など、商流に関わる全ての人が恩恵を受ける事業です。

 
 
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株式会社大分うにファーム代表 栗林 正秀

漁業者の家に生まれ、幼少時代より国東半島の海で遊ぶ。建設業に勤務の後、国見町小熊毛港にて牡蠣養殖を始める。2017年からウニノミクス社と共同で、国東市での磯焼けウニの畜養試験に取り組む。2019年3月に株式会社大分うにファームを設立。

 

水産技術 高澤 拓哉

海が身近な港町に育ち、幼少の頃より海とそこに住む生き物への興味と、自然や食に関心のある家庭環境によって水産業への強い思いを抱くに至りました。

持続可能な水産業へ関心を持つようになったのは、将来さまざまな水産資源が枯渇する可能性があるというニュースを見たことがきっかけでした。そこから水産業が抱える問題や課題に興味を持ちはじめました。

その後、東京農業大学で実学を通し養殖や漁業、水産資源学について学び、効率的な漁業に関する研究で学士号と修士号を取得するに至りました。そして、持続可能な水産業への関わる道を探すうちに大分ファームとの出会いに繋がりました。

水産に関わる人々と自然環境が共に恩恵を得ることができるこの事業に強いやりがいと情熱を日々励んでいます。

 

総務 宇佐美 剛

食に関わり20年を超えました。食は人にとって生きる為の大事なものです。それに関する仕事に携わる事が出来、誇りに思います。

それに絡む地球のSDGs。これから先、人間が自然と共生しながら生きる。とても重要な事です。前職でSGDsに絡む国際認証をチームリーダーとして取得しました。そしてお陰様で、この大分県国東でも同じ目的に携わる事が出来ます。

水産の営業、輸出、プラント管理、危機管理の経験を生かして、総務業務をベースに本来の事業目的を達成出来るよう微力ながら礎になるべく日々励みます。

この九州、大分国東から地域の方々と手を携え、世界に誇る国東のウニを広める事が出来るよう努力して参ります。

 

企画 清末 拓真

経営者の親の元に次男として生まれ、長男と違い恵まれた環境でやりたいことをなんでもやらせてもらい育ちました。大学、留学先では経済学を専攻し、将来的には自分で事業を展開しようと考えていたため就職先はベンチャー企業にしようと思っていました。

 その後、栗林社長に出逢い、このSDGsの循環ビジネスを知りました。加えて、まだ会社自体も立ち上がってないことから物理的にも会社を自らの手で造っていくことに意義を感じ慌ただしくもとてもやりがいのある日々を送っています。

この循環ビジネスにより環境保護、漁業者支援、地域経済の活性化を促し、活用されていない資源であり海の厄介者と言われているムラサキウニを最高の状態で消費者の方々にお届けできたらなと思っています。これまでもこれからも社会への貢献と弊社の事業発展のために日々精進します。

 
 
 
 

会社概要

会社名   株式会社 大分うにファーム
Web    www.oita-uni-farm.co.jp
代表取締役 栗林 正秀
設立    2019年3月
創業    2017年4月
資本金   71,145千円
従業員数  5人
所在地   〒873-0643 大分県国東市国東町富来浦2744-12
      TEL:0978-75-0035 FAX:0978-67-2253
取引銀行  大分銀行